ストールを身につけていたら髪が静電気でボサボサになってしまった、タイツがスカートにまとわりついて歩きにくい、という経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。冬になると増えるこれらの現象ですが、洋服の選び方を工夫することで静電気を抑えることができます。今回は、洋服に静電気が起きる仕組みや、対処法についてみていきましょう。

この記事を読むための時間：3分

洋服に静電気が発生するのはなぜ？

洋服に静電気が発生するのは、一体どうしてなのでしょうか。ここでは、その仕組みについてみていきましょう。

静電気が発生する仕組み

洋服や物、私たちの体は全てプラスとマイナスの電気を帯びています。このプラスとマイナスの電気がちょうどよいバランスに保たれていれば問題ないのですが、バランスがどちらかに偏ってしまった時に、静電気が起こります。

冬場に静電気が発生しやすい理由

静電気は乾燥しやすい冬場に発生しやすい傾向にあります。なぜなら、空気が乾燥していると、静電気が自然に放電されにくくなり体に蓄えられてしまうからです。その静電気がたまった状態で急に物体に触れると、バチっと放電してしまうのです。

洋服の素材と静電気の関係について

冬場に起こりやすい静電気ですが静電気が発生しにくい素材を選ぶことで軽減させることもできます。ここでは素材と静電気の関係について詳しくみていきましょう。

静電気が発生しにくい素材

静電気が発生しにくい素材として、絹、麻、レーヨン、綿などがあげられます。静電気によって衣服がまとわりつくのを防ぐためには、これらのアイテムを多く取り入れるのがおすすめです。また、ペチコートを選ぶ時には、綿素材のものを選ぶことでスカートがタイツにまとわりつくのを防ぐことができるでしょう。さらに、セーターの下に着るための肌着も、綿などの天然繊維を選ぶのがおすすめです。

同じ種類の電気を帯びる素材を選ぶ

電気には、プラスとマイナスという2種類がありますが、同じ種類の電気を帯びる素材は、静電気が発生しにくいと言われています。逆に、プラスの電気を帯びやすい素材と、マイナスの電気を帯びやすい素材を組み合わせてしまうと、強い静電気が発生しやすくなるでしょう。

 

プラスの電気を帯びやすい素材としては、ナイロン、ウール、レーヨン、絹、マイナスの電気を帯びやすい素材としては、アクリル、ポリエステル、麻、綿があります。とくに、重ね着することが増える冬場には、素材の組み合わせにも注意してみましょう。

洋服の静電気への対策法

洋服の静電気は、素材の選び方を工夫することで対処できるということがわかりましたね。ここでは、さらなる静電気への対策法をご紹介します。

柔軟剤を使用する

実は、柔軟剤を使用することで、静電気を起こりにくくする効果が得られます。これは、柔軟剤の成分である陽イオン界面活性剤が、自然放電を促してくれるからです。また、しっかりと柔軟剤が衣類をコーティングし、表面が滑らかになるため、その他の衣類との摩擦を減らすことにもつながります。

静電気除去機能付きの洋服ブラシを使用する

最近では、静電気除去機能がついた洋服ブラシが人気を集めています。とくに、頻繁に洗えない洋服の静電気を除去したいという時におすすめです。ブラッシングを行うことで、洋服を美しく保つ効果も期待できるでしょう。さらに、静電気を除去すると、ホコリや花粉が洋服に付着するのを防ぐことにもつながります。

静電気除去スプレーを使用する

衣服が体にまとわりついて困っているという場合には、静電気除去スプレーを使用しましょう。コートの裏地やスカート、タイツなどの静電気が起きやすい部分に10秒ほど吹きかけるだけで簡単に静電気を軽減させることができます。静電気除去スプレーは、グリセリンと水を混ぜて手作りすることもできます。

まとめ

今回は、静電気と洋服の関係性についてや、静電気への対処法をご紹介しました。素材の選び方を工夫したり、静電気除去アイテムを活用したりすることで、静電気の発生を抑えることができます。乾燥する冬場にもおしゃれを楽しむために、今回紹介したコツを取り入れてみましょう。